ついに,あらら [最近読んだ本]
あら,あらら?あらふぃふになりましたぁ~。
愚妻曰く,時間だけは貧富に関係がないとのこと。
貧しくても,あらふぃふにはなれるようです。
っということで,最近読んだ本を3冊,ご紹介します。
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まず1冊,見ル野 栄司:シブすぎ技術に男泣き!3,2011.9です。
シリ-ズ第3作目,日本のものづくりにスポットライトを当て短編漫画で読者に”ものづくり”
を問いかける。なぜか理数系の教科が苦手な息子達に日本の技術者はすごいんだぞ!
っと,伝えたくて買ったシリ-ズ1作目と”ニュ-トン”。
(父の背中は外観は大きいのですが,息子達からは小さく,見せても大した影響もなく・・・)。
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その効果のほどは不明ですが,プロジェクトXの漫画版も含め,少しは理数系への敷居が
低くなったのでは,成績は高くなっていないようですが・・・(笑)。
同書は,機械,電気系のエンジニアのものづくりへの情熱をコミカルに伝えており,
続編は土木バ-ジョンにならないかなぁ~と思います。
機械や電気などの専門の話はほとんどなく,”何に苦労してどう解決したのか”
とか”何にこだわったのか”などの着眼で書かれており,シブすぎる技術に男泣き
できます。
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シリ-ズものつながりで,つぎにご紹介するのは,
ド-コン叢書編集委員会:エンジニアの新発見・再発見-北海道を見つめ
なおす13の視点-,2012.2 です。
以前,当ブログでご紹介しました
ド-コン叢書編集委員会:エンジニアの野外手帳-北海道のために
できること12の点描-,2011.3の続編です。
叢書(そうしょ)とは,同じ種類・分野の事柄を,一定の形式に従って編集・刊行した
一連の書物であること,点描(てんびょう)とは,線を用いず,点または点に近い短
い筆触で表現する画法のことではなく,人物・物事の特徴的な部分をとらえて簡潔
に描写することの意味もあると教えていただいた叢書の第2弾。
お礼の意味も込めて,購入しました。以下,少し辛口。
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映画キャノンボ-ルもバック・トゥ・ザ・フュ-チャ-も2作目は・・・。
シリ-ズであることの難しさもあると思いますが,
寅さんやハリポッタ-,ロッキ-,仮面ライダ-,ウルトラマンetc.
3作目に期待しています。
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とはい言うものの,川北稔:崖の化学-どうやってできる・なぜ崩れない,
福本哲夫:北海道ならではのクリ-ンエネルギ-を求めて,の2話は,
日常にあるものを例にして素人にわかりやすく伝える技術や北海道の寒さを
利点に変える着眼など,”なるほど”と思える話もあります。
全13話もあるので,種々の読者にあうように編集されたのかもしれません。
前作が全12話中,1話以外は”なるほど”と思えたことから,私の脳みそが
退化していることも一因かもしれません。
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最後に,もう一冊。
根本祐二:朽ちるインフラ2011.5です。
社会資本の荒廃とその対策を銀行マンから見たマネジメントの観点から自説を
詳述されている。
着眼は”お金”。確かにこれがないと・・・。
方策はPPP(パブリック・プライベ-ト・パ-トナ-シップ)。民間活力。
よくにた言葉にPFI (プライベ-ト・ファイナンス・イニシアティブ)があるが
PPPの方がより積極的な民間の意志が発揮できる(計画段階から参加)ようです。
最初TPPと思って読んでおりました(涙)。
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「民間にできることは民間に」とは,某政権のキャッチフレ-ズでした。
それの社会資本版がPPPの概念と理解したのは,あっているのやら・・・。
社会資本が老朽化した場合の予算処置は,官ではできないのでPPPで民へ。
短絡的かもしれませんが,そのように理解しました。
アセットマネジメントやらPPPとやら,何かバラ色のような手法があるような
ないような。
人を説得するには数字が必要あるいは有用との論は,銀行屋さん的な発想?
単位が円の方が理解できる?mやkgでは理解できない?
私は毎年8兆円必要と言われた方が理解できません。
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首都高が更新も含めた抜本的な維持管理を計画するとの記事を最近目にした。
利便性の追求の結果,得たものと失ったものはバランスしている。
公共事業には,単に社会資本を整備する目的だけでなく,所得の再配分や
国力の維持・発展などの国策がともなう事業だとすれば,PPPやPFIなどは
なじまないような気がするのは,私の国語力の問題かもしれません。
書籍では,よりセンセ-ショナルな論調が必要なのかもしれませんが,
費用対効果だけ(お金)で評価するのであれば,日本から大都市以外は
不要です(究極のコンパクトシティ-),と言ってからにして欲しいと思えて
ならない。
やはり,貧乏人は,時間だけが平等でそれ以外は不平等なのかもしれません。
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同じように老朽化した迂回路のある利便性が少し低下するだけの都会の橋よりも,
それがなければ困る地方の橋をより丈夫なものに更新すべきだと思えてならない。
でなければ,地方はいつまでも地方。便益があがる方法はあるんだろうか?
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あっ,北海道には自然エネルギ-があるって,新発見・再発見したんだった。
お金がなくなると,すぐ民間活力に移行する話が・・・。
確かに,市場規模は民間かもしれませんが・・・。
インフラは,インフラこそは,インフラだけは,民間ではないと思えてならない。
ただし,無駄や非合法的なものを温存する必要はないので,現状がすべて正しいとは
言えないとは思います。
ただ,無駄の定義を単発的な費用対効果だけでなく,所得の再分配機能や雇用の確保
あるいは地方経済の下支え効果,さらには,整備あるいは維持管理した事によるストック
効果などを勘案した概念に変える必要があるのではとも思います。
利益を追求する団体である民間に中長期的な視野を要する社会資本整備を付託すること
は,やはりなじまない。
なじめない。
なじむのだろうか。
根本先生の問題提起のお陰で,日々,上述のようなことを考える機会を得たことに感謝。
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例よって,私の稚拙な文章で読者に言いたいことが伝わったか否かが心配ですが,
筆不精な私ですが,読書不精とならないよう,地道に頑張ろうと思います。
今回も,最後までお読みいただき感謝申し上げますm(_ _)m
ごぶさたしております。
私も先日、首都高大規模更新のニュースを見てチェックしました。
確かに、すごい量の交通量とコンテナなどの重交通により、過酷な
道路条件ですねー。
建設当初は、このような道路条件を想定していなかったと思いますので、劣化、損傷が加速しているのかな?と考えます。
また、耐震化も阪神淡路大震災以降、徐々に整備されていますが、まだまだだと感じます。
整備予算も1000兆円@@!整備財源の流れは
高速民間会社が料金徴収して、高速道路保有・債務返済機構に
道路の貸り賃を支払い、機構が返済するそうで、2050年までに建設費を償還する予定だそうです。はたして、人口減少、高齢化などで、思い描いた料金徴収ができるかが課題ですね。
確かにITSなどで利便性、渋滞解消策、スマートPAなどサービス向上を行って、利用率の向上を目指してはいますが・・・
一方、旭川~十勝に通る「ガーデン街道」のような、地域活性化に役立っている道路もあり、一概に費用便益などで計れるものでもないと考えます。政策目標評価型事業評価の考えで、地方整備を行うことを期待しています。
震災と維持更新整備、首都高大規模改修(選択と集中)、費用便益のありかた、など・・・
このあたり、今年の技術士試験に出そうです。
さーて 勉強、勉強!笑
by noppo (2012-03-10 10:16)
noopo様
いつも,ご笑覧いただき感謝しておりますm(_ _)m。
スクラップ&ビルド VS 長寿命化。
すでに大量のストックがある大都市こそ,長寿命化で対応し,
所得の再分配や雇用の確保を要する地方では,耐久性のある
ものに更新する。
費用便益や効率の観点からは,上記の逆が正解となる。
インフラが整った大都市を維持して国際競争力を確保すべきか
内需型産業を活性化するため,国土の均衡ある整備をすべきか
少子高齢化が高度に都市化した現在社会の課題であるならば,
内需型産業の積極的な支援は,国力の維持に貢献できるハズ。
地方の高速道路整備は不要で都市部の高速の再整備は必要
なのか,某首都の副知事に聞いてみたいです^^;
首都高速がなくても,一般道や鉄道などがあるのにもったいない。
整備主体は首都高速で某首都の行政権の範囲外ではあるので
すが,無駄な道路は不要との自説をもたれている行政の方として
首都高の更新をどのように考えられるのか聞いてみたいです。
by メタボ技術士 (2012-03-18 09:47)