人気のない資格ですが・・・ [土木学会関係]
このブログを閲覧いただいている方々は,土木学会をご存知だと
思います(ご存じない方は,左下のリンク集をご参照下さい)。
でも,土木学会認定技術者資格については,ご存じない方が多い
のでは?と思います。
また,存在は知っていても,実務に役に立つことが少ないため,興味や
関心が低いのが現状であると思います。
私は,このあまり役に立たないとされる資格を2つ(1級と上級)もっている。
実際,役には立たないが,受験したことは役に立ったと思っています(^^;)。
その理由は,2つ。まず1つ目は,試験問題がおもしろいこと,2つ目は,
話のネタになるからです。
これとは対照的な資格として,技術士があります。業務で役に立ち,知名度も
高い(ただし,建設業に限る?)。
技術士は法律によって定められた国家資格であり,民間の資格とは責任に
差違があるとの指摘がなされているが,その議論は別の機会としたい。
ここでは,土木学会の資格について,1)試験のおもしろさ,2)話のネタになる
の2点について述べたいと思います。
1)試験のおもしろさについて
この試験のおもしろさは,『受験者が少ないこと』と『筆記の問題自体』にあります。
筆記試験は全国8会場で実施されるため,少人数での受験となり,途中棄権する
ような雰囲気がなく,受験終了後も試験内容について話し合える場所もない。
技術士やコンクリート診断士の試験では,知人やネットで試験についてワイワイ
討議ができるが,本試験では話題にもならない(涙)。
でも,試験問題の内容はおもしろいから不思議である。ただし,『おもしろい』には
主観がともなうため,あくまでも私の感想ですが・・・。
過去の問題は,毎年の試験終了後の比較的早い時期(9月下旬頃)にHPに掲載
されているので,興味がある方は,土木学会のHPをご参照下さい。
http://www.jsce.or.jp/opcet/02_testQ.shtml
私の受験した時と現在では,若干,試験内容が異なるため,これから受験される
方々の参考にはならないかも知れませんが,『おもしろい』試験問題を紹介します。
1級の試験では,鋼・コンクリートの資格分野を受けたが,専門問題に択一式の
ものがある(現在はない)。鋼とコンクリートの両分野からそれぞれ20問,計40問
から,30問を解答します。すなわち,コンクリートが専門でも,鋼の問題を少なくと
も10問は解答することとなる。私の専門は,どちらかというとコンクリートだと思っ
ていた。が!しかし!!鋼の問題の方を多く選んでいた!(おォ-,おもしろい)。
上級の試験では,メンテナンスの資格分野(主分野)を受けたが,その筆記問題
は, 『供用年数を200年とした非常に重要な構造物の建設にあたり・・・以下の設
問に答えなさい』。その時,私の脳みそからドラえもんが・・・。この豊かな発想の
問題作成者に感謝している。柔軟な思考が必要とのサジェスチョンをもらった(笑)。
以上のように,試験問題を解答すれば,自分の中にある何かを発見できる機会
を提供してくれたことに,『おもしろい』と感じました。
稚拙な文章ゆえ,読者に伝えられたかどうか不明ですが,昔の技術士試験のよう
に時間的な制約がある中,瞬発力で問題を解くうち,脳みそからドラえもんやドラミ
ちゃんがでてくる。当然,字は汚く,本文のように支離滅裂な文章となる。
でも,受験者が少ないので,答案採点者は我慢して読んでくれる?。
問題作成者,答案採点者ともに感謝。
2)話のネタになる
ここまで,お読みいただいた方はおわかりいただけると思いますが,誰も知らない
世界は,話のネタになる。
2010年3月末現在,土木学会の個人会員は29,695人,そのうち,2,184人が
フェロー会員(土木学会HPより)。
同様に,2010年4月末現在,認定技術者は,特別上級が663名,上級が693名
1級が445名(同上)。
今では土木学会会員以外にも受験資格はあるが,会員以外の認定者は少ない
と仮定すれば,フェロー会員の30%(個人会員の2%)が特別上級,個人会員の
2%が上級,1.5%が1級の認定を受けている。
どうでしょう?人気がないと思いませんか?ゆえに,おもしろいと思いませんか?
私は,業務には必ずしも役に立たない資格であっても,いや,だからこそ,この資
格を受験される技術者が増えることを願っています。
一人でも多く,『おもしろい』との想いを共有したいと思います。
長文,閲覧いただき感謝いたしますm(_ _)m
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